そして誰もいなくなり不快だけが残った
今や国民総発信時代、老いも若きもブログにツイートに忙しい毎日。いいことだけなら良かったけれどネットは人の不快を表面化した。様々な不快はなんとかハラスメントと名前をつけられ当たり前のように語られだした。みんなが不快をぶつけあう世の中になった。
ただそれよりも昔から不快をぶつけられ虐げられてきた人類がいる。おじさんだ。あっちで臭いといわれ、こっちでは臭いといわれながらもおじさんたちは健気に耐えてきた。しかしだ
これにはおじさんたちも黙ってなかった。長い間どんな不快をぶつけられても黙ってきた。しかしだ!くしゃみを止めろと?くしゃみを無理に止めた時の何とも言えないフゴフゴする感じをおじさんだけが甘んじて受け入れなければいけないのか?
おじさんたちは蜂起した。
世の中はおじさんが動かしている。企業の大小を問わず、組織の大小を問わず、中枢にいるのはおじさんたちだ。おじさんたちのネットワーク、技術力、夢が結集しついにおじさんたちは巨大な人工生命体を生み出した。
おじさんたちは自分たちに不快を感じさせる人間を焼き払うようにプログラムした。
加齢臭が・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
体臭が・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
まくらが汚い・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
オヤジギャグが・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
ヅラが・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
くしゃみがうるさい・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
おじさんたちはすべてを焼き払った。これが後に言われる「不の7日間」である。おじさんたちは不快に勝利したのだ。
不快をあらわにするひとは焼き払ったが、何もない世界は
不快だった・・・・・・・・。ズキューン。ドゴーーン!!
そして誰もいなくなり不快だけが残った